睡眠時無呼吸症候群について
睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは
睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)は,寝ている間に、何度も呼吸が止まったり,浅くなったりして、体の低酸素状態が発生する病気です。
睡眠時無呼吸症候群には,空気の通り道が細くなることによる閉塞型、呼吸を調整する脳の働きが低下することによる中枢型,これら両方が関係する混合型に分けられ、閉塞型が大部分を占めます.
閉塞型の原因のひとつは肥満と言われます。睡眠中には,のどや舌の緊張が緩むため,正常の人でも空気の通り道が細くなりますが、呼吸が止まるまでには至りません.しかし,肥満の人では,のどへの脂肪沈着が増加し、相対的に空気の通り道が狭くなり、睡眠時無呼吸が悪化しやすくなります.
睡眠時無呼吸症候群を疑う症状
・周囲の方からいびきを指摘される
・夜間の睡眠中によく目が覚める
・起床時の頭痛や倦怠感がある
・日中に突然の眠気を感じる
・肥満や高血圧がある
・夜間に頻尿である
治療が必要な理由
睡眠時無呼吸症候群に罹患していると、良質な睡眠がとれず、日中の活動性や労働の質、運転能力などが低下することはもちろん、長期的には、高血圧や虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)、糖尿病などの生活習慣病を高率に合併することがわかっており、生命予後に深刻な影響を与えることがあるため、積極的な治療が推奨されます。
検査・診断
簡易PSG検査(ポリソムノグラフィ)
手と顔にセンサー機器を装着し、睡眠中のいびき・呼吸・心拍・酸素飽和度などを測定する検査です。
主に無呼吸低呼吸指数(AHI)の測定を行います。痛みを伴う検査ではなく、安心して検査を受けていただけます。
AHIが、40以上の場合は重症、20未満の場合は軽度、10未満の場合は異常なしとなります。
AHIが20以上40未満の場合は、他院へ紹介となり、入院による精密検査が必要です。
▶費用
保険診療にて検査を受けられます。
※3割負担で2700円程度、2割負担で1800円程度
※診察料(初診料・再診料等が別途発生します)が別途発生します
治療
CPAP (持続陽圧呼吸療法)
標準的治療であるCPAPは保険適応となります。
マスクを介し気道内に陽圧をかけ、気道の閉塞を防ぐことにより、無呼吸を抑制する療法です。